「タバコは赤ちゃんに悪い」ということはよく知られており、「妊娠」が分かった時からタバコを止める女性はかなり多いのですが・・・
人間に、男性、女性、性があるのは、何よりも「子孫を残す」ためです。
女性は自らの体で「妊娠・出産」の役割を担った性です。
妊娠できるための機能は、思春期から準備され、発達し、18歳ごろまでに完成し、以降維持されていくものです。
その主役は卵巣の機能です
卵巣機能はその中枢である脳(視床下部・脳下垂体)によってコントロールされており、ストレス等により影響されやすく、とてもデリケートな機能ともいえます。
卵巣機能に関わる異常は、計り知れないものです。
タバコの害に日々晒され続けた卵巣の機能は、様々な形で異常を引き起こしていきます。
タバコに含まれているニコチン、一酸化炭素やタールなど多くの物質が卵巣の働きに悪影響を与えます。
子宮頸がんの原因は、HPVの感染によることは大分知られるようになってきました。
HPV感染はセックスがあれば誰でも感染しますが、多くは免疫力で自然に消えていきます。しかし一部の人では持続感染したまま経過し、子宮頸がんの発生につながります。
喫煙は体の免疫力を低下させるので、HPVに感染しやすく、持続感染しやすくなるために、子宮頸がんに罹りやすくなるのです。
黒ずんだ、張り・艶のない肌、シミや小じわの多さが特徴の喫煙者の顔「スモーカーズ・フェイス」と言います。
タバコのニコチンの血管収縮作用により、血行悪くなるため、肌の乾燥が
進み、皮膚に細かいしわができます。
ニコチンはメラニン色素を増やす作用があり、さらにタバコの
成分はビタミンCを壊す酵素を増やすので、美白に効果のある
ビタミンCが減少します。
それが肌の色が黒くなり、シミのできる
原因です。
「妊娠・出産」の役割からと解き放された「閉経」後の女性にとっても、タバコの害は看過できません。
卵巣での女性ホルモンの分泌がなくなると、女性は骨が脆くなる、また虚血性心疾患が男性並みに多くなることはよく知られています。
女性ホルモンと骨の代謝、コレステロールの代謝と深く関連しています。
女性は「妊娠・出産」という体の負担を背負った時期には、女性ホルモンによって守られている「見事なしくみ」に支えられているのです。
エストロゲンはLDLコレステロールを低下させ、HDLコレステロールを増やして動脈硬化を予防しています。
骨の代謝は、骨形成と骨吸収(古い骨細胞の破壊)のバランスで成り立っています。
女性ホルモン・エストロゲンは骨形成を進め、また骨吸収を抑えます。
更年期以降はエストロゲンの減少により、上記のバランスが崩れ、骨量が減少するのです。
喫煙習慣があれば、一層・・
他にも喫煙によって
タバコに含まれる有害物質は、タール、ニコチン、一酸化炭素だけではない。
約60種類の発がん物質、約200種類の有害物質、約4,700種類の既知の化学物質も含まれています。
喫煙習慣があると、男性で8年、女性で10年寿命が縮むのです。
(タバコ1本で寿命は14分短くなる20本入りのタバコ1箱で4.8時間の命を削っている)
ニコチン依存症は、快感”というおいしさを脳が知ってしまうので、自力では容易には直せないのです。
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