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婦人科特定疾患医学管理料
2020年4月から、器質性月経困難症に対して婦人科特定疾患医学管理料が算定されることになりました。

なぜ月経痛に注目するのか
月経痛はなぜ放置できないのか

~たかが生理痛されど生理痛~

【月経痛に関する調査から】

約8割の女性が月経痛を経験しており、約3割の女性に医学的介入が必要です。

“平成12年度厚生科学研究(子ども家庭研究事業)、リプロダクティブ・ヘルスからみた子宮内膜症等の予防、診療、治療に関する研究“をもとに作成、東京大学大学院医学系研究科 甲賀かをり准教授講演の資料より 

月経困難症とは

日常生活に支障が生じるほど、強い苦痛を伴う月経を指します。
痛み・苦痛を感じる閾値は人により異なります。
本人自身が痛み・苦痛と感じた場合に、月経困難症と定義されており、主観的なものでもあります。
月経困難症は機能性、器質性に分類されます。

機能性月経困難症の原因:プロスタグランジン(PG)

月経困難症の患者さんの月経血の中には、PGが普通の人の3倍以上という高濃度で存在していることがわかっています。
大量のPGによる子宮の強い収縮が、知覚神経を介して大脳に伝えられるために、強い痛みとして感じるのです。
また、月経に対する不安や緊張感、ストレスなどの心理的な作用が大脳に加わって、いっそう強い痛みを感じます。

イラスト:甲賀かをり准教授講演の資料より 

器質性月経困難症の原因
器質的月経困難症には医学的介入が必要

女性のライフスタイルの変遷

晩婚化、晩産化が進む(平均初婚年齢と母親の平均出生時年齢)

初婚年齢が上ってほぼ30歳となり、第1子出産年齢も30歳を超えました。

厚生労働省「人口動態統計」より作成

平均初婚年齢と母親の平均出生時年齢

初経年齢が早くなり、閉経年齢が遅くなり、月経期間が大幅に延長してきました。

東京大学大学院医学系研究科 甲賀かをり准教授資料より作成

16人に1人が体外受精児で出生

日本の体外受精による出生児数の推移

2020年3月 内閣府 政策統括官(経済社会システム担当)

5万6千人余り誕生出生児の16人に1人
成功しなかった分も含めた治療件数は44万8千件余りで過去最多となった(成功率:約12.数%)

どのように治療・対処するのか

甲賀かをり准教授講演の資料より改変

疾患に起因する月経困難症、過多月経などの改善、病状の進行を抑えるため、LEPやプロゲスチンのホルモン治療やGnRHa療法を行います。
一般的には20-30代にはLEPを、40代以降はプロゲスチンを使用します。

2020年4月より

婦人科特定疾患医学管理料が算定されます

器質性月経困難症を有する患者さんに対して、継続的で質の高い医療を提供するため、婦人科または産婦人科医が行う定期的な(3ヶ月に1回)医学管理が評価されます。
保険点数は250点です。

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